眞子さまのニューヨークでの就職先なのでは?と報道されているメトロポリタン美術館。
そんな話題のメトロポリタン美術館で働く学芸員の年収は、いくらなのか気になりますよね。
また、学芸員になるための条件はどんなものがあるのでしょうか?
学芸員以外の、メトロポリタン美術館で働く他の人の給料も知りたいところです。
そこで今回は、メトロポリタン美術館の学芸員の年収や条件、その他の職員の給料について調べてみました!
メトロポリタン美術館の学芸員の年収は?
メトロポリタン美術館は、アメリカ合衆国ニューヨーク市マンハッタンにある世界最大級の美術館です。
セントラル・パークの東端の位置し、一日で全て回ることが難しいほど壮大な規模を誇ります。
そんなアメリカ最高峰の美術館だけに、学芸員の年収がとても気になりますよね。
これが事実なのか調べてみると、「Arts + All Museums Salary Transparency 2019」と題されたGoogleスプレッドシートが公開されていました。
勤務先名もしくは勤務先の形態(美術館、ギャラリーなど)、役職、部署、国・都市、スタート時の給与、直近の給与、雇用形態、福利厚生、経験年数、育児休暇、性別、人種、学位などが記入項目として設けられている。
引用元:https://bijutsutecho.com/magazine/insight/20031
これは美術業界で働く人たちが自己申告したリアルな給与情報を、フィラデルフィア美術館のキュレーターが収集・公開したものです。
アート界に大きな衝撃を与える「給与の透明化」への動きとなったものです。
ここに記載されている情報を見ると、
- 最高年収は「キュレーター」で「1,458万円」
- 最低年収は「アシスタントリサーチキュレーター」で「579万円」
となっています。
ちなみに美術館における「キュレーター」とは学芸員と同じ意味合いを持ち、展覧会の企画・運営・管理などを総合的に担う立場です。
多種多様かつ専門的な業務を同時進行で進めることが求められる、重要なポジションとなります。
記載されている年収には大きく差がありますが、責任や勤務年数、展覧会の主要人物なのかアシスタントなのかなどによっても全く異なるのだと予測できます。
アメリカの大手サイト「glassdoor」にて、メトロポリタン美術館の学芸員の年収について記載されているものです。
ここに記載されていた年収の情報は、
- 「キュレーター」で「1,537万円」
- 「アソシエイトキュレーター」で「1,040万円」
- 「アシスタントキュレーター」で「839万円」
となっています。
情報元によって誤差がありますが、ポジションによって年収の差が大きいことは確かなようです。
ちなみにニューヨークの平均年収が約755万円に対して、メトロポリタン美術館の学芸員の平均年収は約1,090万円ということになります。
一般的な平均年収よりも300万円ほど高いという集計結果でした。
日本の学芸員の年収は平均年収300万円未満が圧倒的という情報からも、約3倍の年収差があることがわかりました。
眞子さまがメトロポリタン美術館に就職して小室さんと共働きで世帯年収が3500万…。NY就職は日本と桁違いだな。ちなみに日本の学芸員は平均年収300万未満が圧倒的。
— ガッテム竹内 (@gtt214214214214) October 19, 2021
しかも非正規ばかり。
アメリカは学芸員の地位が確立してる。 pic.twitter.com/MWSNPeaPNN
さらに、メトロポリタン美術館ではキャリアを重ね責任あるポジションを任された場合は、1,500万円ほどの年収に。
そうなると、約5倍の年収というため息が出てしまうほどの収入格差ですね。
さすが世界最大級の美術館です!
メトロポリタン美術館の学芸員になるための条件は?
最高年収が1,500万円という衝撃のメトロポリタン美術館の学芸員。
そんなメトロポリタン美術館の学芸員になるための条件とは、どんなものがあるのでしょうか?
アメリカで学芸員になるための条件
アメリカで学芸員になるためには、学歴は最低でも修士以上、望ましいのは博士とされています。
最低修士以上、博士が望ましいとされる
引用元:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/shiryo/07022102/003.htm
専門的な知識に関しても、かなりのレベルを求められるようです。
養成はマスターレベルが一般的で、学部で歴史学、美術史、人類学など専門分野の基礎的な学習をした上で、(ときには博物館勤務後)大学院で博物館の職務に必要な学問を深めるケースが一般的。職務分化に応じた養成コース等もある。
引用元:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/shiryo/07022102/003.htm
さすが、美術館の数や規模を誇るアメリカですね。
学芸員の質もしっかり管理されています。
しかし必要な資格などは特になく、専門分野の知識を深めることを重視しているようです。
メトロポリタン美術館の学芸員になるための条件
アメリカ全体では「修士以上」が必要な学芸員ですが、メトロポリタン美術館の条件はどうなのでしょうか?
実際に働いていた人の声を集めたサイトでは、
メトロポリタン美術館は、データ8件中5件において、「就職にあたり博士号が必要」と記載されている。
他の美術館より応募要件が厳しいようだが、学歴面でのプレミアムは給与自体には反映されていないように見える。
引用元:https://bijutsutecho.com/magazine/insight/20031
となっています。
他の美術館と比べて厳しい条件とのこと。
「最低修士以上、博士が望ましい」と「博士が必要」の違いでした。
世界最大級のメトロポリタン美術館。
人気も高く、学芸員として働きたいと願っている人はたくさんいます。
他の美術館よりも応募者が多く、競争率が高くなれば博士が優先的に採用されることになりますよね。
その結果、条件としては「修士以上」だが、採用されるには「博士」が必要ということなのでしょうか。
しかし応募に関しては、メトロポリタン美術館のホームページから誰でも応募できるシステムになっています。
そこで必要な情報を入力し、面接に選ばれた方にのみ返信が来るそう。
WEB上で誰でも応募できる点では、意外とラフな窓口なのですね。
また、平均で見ると年収は高いですが、「博士が必要」なほど高き壁の割には、年収が見合っていないという意見もあるようです。
日本で学芸員になるための条件
ちなみに日本で学芸員になるための条件を調べてみたところ、
学部レベルの学芸員養成課程の修了又は国家試験の合格により資格取得後、博物館に就職。
(博物館の7割は資格を採用要件)
資格取得者は年間1万人前後と見られるが、このうち学芸員として採用される者は数パーセントとされる。
引用元:https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/014/shiryo/07022102/003.htm
日本は資格が必要なのですね。
資格所得の条件がこちら。
- 学士の学位+博物館に関する科目修了
- 大学2年以上の在学+博物館に関する科目修了+3年以上学芸員補の実務経験
- 国家試験又は無試験認定審査合格
最終学歴の割合は、学士が92.7%、修士が32.0%、博士が3.7%でした。
修士以上が必要とされるアメリカに対して、日本はほとんどが学士。
その分資格が必要だったり、必修科目などの条件が多くあったりするのでどちらもレベルが高いことは確かです。
それでも年収の差が5倍も開いてしまうのですね。
メトロポリタン美術館の学芸員が年収1500万円のところ日本だとおよそ300万円…
— sam (@Span92) October 19, 2021
メトロポリタン美術館は「私立」なわけでね。
— 擲弾兵@フルチンファイザー (@tekidanhei) October 19, 2021
つまりアメリカの超大金持ちがそういう教育を受けられてメトロポリタン美術館の学芸員に就任できるごく一握りの人たちに高額な給与を回しているという階級社会の結果でしかないのだけどその辺りを理解できない人、本当に学術方面に多すぎて嫌になるね。 https://t.co/oDDXN8MRM6
世間でも年収の差に驚きの声が多数聞かれています。
それと共に、メトロポリタン美術館は私立の施設であるがゆえの階級社会の表れだという意見も。
国全体での美術に対する力の入れ方にも、大きく差があるのですね。
メトロポリタン美術館の学芸員以外の給料は?
学歴や年収が高いことがわかったメトロポリタン美術館の学芸員ですが、その他にも職員はたくさんいます。
そこで、メトロポリタン美術館の学芸員以外の給料についても調べてみました。
海外の就職口コミサイトの情報です。
メトロポリタン美術館の従業員の平均年収は36,794ドルですが、役割が異なれば賃金も異なります。
メトロポリタン美術館での高給の役職には、オペレーションエンジニア、プロジェクトマネージャー、フェロー、リサーチアソシエイトがいます。
引用元:https://www-zippia-com.translate.goog/the-metropolitan-museum-of-art-careers-218757/salary/?_x_tr_sl=en&_x_tr_tl=ja&_x_tr_hl=ja&_x_tr_pto=nui,sc
平均年収は日本円で約420万円と記載されています。
それぞれの職種ごとに年収を見てみましょう。
管理スタッフ
- プロジェクトマネージャー:約859万円
- アートマネージャー:約684万円
- ファイナンシャルコーディネーター:約492万円
技術スタッフ
- オペレーションエンジニア:約1,083万円
- アシスタントデザイナー:約548万円
- グラフィックデザイナー:約468万円
営業スタッフ
- アカウントコーディネーター:約491万円
- メンバーシップアソシエイト:約415万円
- セールスアソシエイト:約325万円
研究スタッフ
- フェロー:約817万円
- リサーチアソシエイト:約758万円
- リサーチアシスタント:約458万円
事務スタッフ
- ミュージアムライブラリアン:約686万円
- ファイナンシャルアナリスト:約641万円
- アカウンティングアナリスト:約600万円
メトロポリタン美術館には数多くのスタッフがいて、ここに挙がっていない職種もたくさんあります。
最低年収は約217万円の職種もあるようです。
1870年に開館されてからもう150年以上の歴史があるメトロポリタン美術館。
大勢の人たちの力によって世界最大級の美術館として存続しているのですね。
年収も非常に幅広く、同じ施設内で働いていても全く違う給料が発生していることがわかりました。
しかし、学芸員の年収の1,500万円がやはりメトロポリタン美術館のスタッフの中で最も高いものでした。
学芸員に憧れる人たちがたくさんいるのも納得ですね。
まとめ:メトロポリタン美術館の学芸員の年収は?なるための条件は?他の人の給料は?
メトロポリタン美術館の学芸員の年収や条件、他の人の給料についてお伝えしました。
- メトロポリタン美術館の学芸員の年収は約1,500万円
- メトロポリタン美術館の学芸員になるためには、「博士」が必要
- メトロポリタン美術館の他の人の給料を含めた平均年収は、約420万円
ということがわかりました。
長い歴史を誇る世界最大級のメトロポリタン美術館。
学芸員に憧れる人が後を絶ちませんが、その壁は高きものですね。
学芸員を始めとする大勢のスタッフたちによって、メトロポリタン美術館がさらなる歴史を刻んでいくことを願います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。